今回は、雑草についてです。
植物なのに食べるってどういうこと?と思いますよね。
実は知らないだけで、みなさん雑草を食べたことがあるかもしれません。
まず雑草の知識を解説してから、食べ方をご紹介していきます。
雑草と野草の違いは?
雑草は、人が管理している農耕地や庭に自然に生える草のこと。
野草は、人が立ち入らないような土地に自然に生える草のこと。
見た目などで判断できるものではなく、人が手を加えているのか?で呼ばれ方が違うということです。
雑草とは
「雑」は、色々なものが混ざることを表現しています。
自然豊かな地域に、400-500種類もの雑草がはえています。
そのうち数十種類ほど「迷惑雑草」「強害草」と呼ばれた雑草が玄関先や庭先に生い茂っています。
古代に雑草は、食用や薬用に活用されていて、現代科学にも認められた、知識や伝承を残しています。
植物の毒
雑草料理研究家方々は、美味しい野草料理を出すためには
「種族の見極め、旬、下ごしらえ、収穫場所」が大事で徹底されているそうです。
雑草は、ただ獲って食べるのは、危険なことで中には毒が含まれている可能性があるため
個人の判断で獲って食べないようにしてください。
植物に潜んでいる“毒”について
野草料理研究家方々にこの様な質問が寄せられています。
毒がある植物も加熱すれば大丈夫だよね?
しかし多くの場合、家庭での加熱では減毒できない。
中毒は死に至ることもあるため、無闇矢鱈、採って食べることはおすすめできません。
知っておこう、有毒反応は?
主に2つあります。
1つ目は“神経障害”を引き起こす。
植物の猛毒成分は加熱しても大半が残ってしまいます。
中には中途半端に加熱をすると、毒性が増加するものもあります。
2つ目は“寄生虫”です。
寄生虫対策は、2つ『よく水洗い』すること『熱湯で茹でる』ことがとても重要です。
茹でる際には植物を単体で60°以上の熱湯で茹でてから調理をします。
野草と雑草は食べられる
食べられる野草 6種類ご紹介します。
雑草と聞いて、あまり食べたいと思わない方が多いと思います。
意外と食べたことがあったり、知っている雑草があったりするかも!?
水耕栽培や苗など、ご家庭でプチ菜園もそれぞれご案内いたします。
食べられる野草とは?
- シロザ
- アカザ
世界では、高名な食材とされていて、「ミネラル」や「ビタミン」といった栄養素が豊富に含まれています。
- スベリヒユ
ミネラル類の貯蔵庫と言われている植物で、クセがなくどんな料理にも合うのが特徴です。
- ハコベ
- コハコベ
春の七草の1つ。栄養豊富な食材・薬草として知られていますが、ふつうに食べると薬草としても使われるだけあって、独特なクセが口の中に広がります。
- ウシハコベ
栄養はありませんが、クセがなく野草をはじめて食べる人でもおいしいと思える野草です。
成分が多ければ多いほど、風味に「独特なクセ」があります。
食べられる雑草 7種類
次に、ほぼ1年を通して食べられる雑草を7種類をご紹介します。
中には、聞いた事があったり、食べた事がある雑草があるかもしれません!
ニラ
- 科名:ヒガンバナ科
- 属性:ネギ属
- 開花時期: 8月〜10月
- 収穫時期:ほぼ通年
- 性質:多年草
- 分布:本州~九州
食べられるところは、「花、葉」ニラは多くの方が食べたことがある雑草だと思います。
ニラの特徴は、葉は平らな剣状に伸びていて、ちぎると強烈な匂いがあり初夏から晩秋に星型の白い花をブーケ状に咲かせます。
色々な、料理に使えます。美味しいのは、新芽の時期で根元の白い部分は甘みが豊富。
浅漬けやお浸しにしてシンプルにニラそのものの味を楽しむのがおすすめな食べ方です。
ユキノシタ
- 科名:ユキノシタ科
- 属性:ユキノシタ属
- 開花時期:5月〜6月
- 収穫時期:ほぼ通年
- 性質:多年草
- 分布:本州~九州
食べられるところは、「葉」
ギザギザとした、団扇状の葉で、表面に白い脈状の模様と赤渇色の斑紋があります。
花は白地に紅い模様があるのが特徴です。
葉は水洗いをして、水気を拭きます。
表面に薄くコロモをつけて揚げたり、葉を塩茹でして水気をとってお浸しにしたり和え物にするのもおすすめな食べ方です。
ハルユキノシタ
- 科名:ハルユキノシタ科
- 属性:ユキノシタ属
- 開花時期:4月〜5月
- 収穫時期:ほぼ通年
- 性質:多年草
- 分布:本州~九州
食べられるところは、「葉」
ユキノシタと似ていますが、ハルユキノシタには葉の表面に赤渇色の斑紋がありません。花は、白地に黄色い模様があるのが特徴です。
葉は水洗いをして、水気を拭きます。
表面に薄くコロモをつけて揚げたり、葉を塩茹でして水気をとってお浸しにしたり和え物にするのもおすすめな食べ方です。
ノビル
- 開花時期:5月〜6月
- 収穫時期:ほぼ通年
- 性質:多年草
- 分布:北海道~九州
食べられるところは、「葉、鱗茎」鱗茎は、下の丸い部分のこと
葉は筒状で断面は三日月形です。ちぎるとニラに似たような匂いがあり、花は星型で淡い紅紫色をしているのが特徴です。
花の部分には、ムカゴをつけることが多いとされています。
ノビルの花茎のてっぺんに赤紫色のむかごが複数集まったぼんぼん。ムカゴは自身のクローンである種子のようなもの。
ノビルの葉は万能薬味です!
水洗いをして、蒸し料理、炒め物、丼物や麺類の薬味として食べることができます。
鱗茎は、水洗いをして、お味噌をつせて食べます。辛めの刺激的な香味を楽しむのがおすすめです!
オランダガラシ
- 科名:アブラナ科
- 属性:オランダガラシ属
- 開花時期:4月〜6月
- 収穫時期:ほぼ通年
- 性質:多年草
- 分布:北海道~九州
食べられるところは、「茎、葉」
オランダガラシは別名クレソンとも呼ばれています。クレソンの名の方が聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
オランダガラシは、水辺または水中に生えています。全草無毛で若葉は丸っこいですが成長すると細長く伸びます。
花は白色でブーケのように密集して咲くのが特徴です。
オランダガラシには、寄生虫がついていることがあるため熱湯での加熱調理が必要です。
セイヨウタンポポ
- 科名:キク科
- 属性:タンポポ属
- 開花時期:ほぼ通年
- 収穫時期:ほぼ通年
- 性質:多年草
- 分布:北海道~琉球
食べられるところは、「葉、花、根茎」
総苞片は反り返ることが多いとされています。総苞片は、花びらの裏っ側の付け根の部分
ビタミンA、鉄分、カルシウムが豊富に含まれている。
花はよく洗ってサラダに添えたり、バーニャカウダにして食べます。天ぷらにするのもおすすめです。
オリーブ油をベースにニンニク、アンチョビを加えてつくります。生野菜や茹でた芋類を付けて食べます。
葉は水洗いして塩茹でして水にさらしてから炒め物にして食べるのがおすすめの食べ方です。
ミツバ
- 科名:セリ科
- 属性:ミツバ属
- 開花時期:5月〜8月
- 収穫時期:ほぼ通年
- 性質:多年草
- 分布:北海道~琉球
食べられるところは、「葉」半日蔭の場所で開花前の葉を使います。
葉は3枚に分かれていて淵はギザギザと切り込みがあります。
ちぎると強い芳香があり、花は白色でまばらに咲くのが特徴です。
香味根菜として料理に使われます。
注意点
匂いのきついもの、見た目の悪いもの、虫がついているものは破棄すること。
また口に入れなくても皮膚や粘膜から毒が感染する場合もあり、野生の野草に触れる場合には、手袋を着用してください。
野草や雑草などの、図鑑や本を参考にしながら十分注意した上で、挑戦してみてもいいですね!
食べられる草ハンドブック
今回この記事の参考にさせていただきました森 照彦さんが書かれたこちらのハンドブックです。
まとめ
今回は、野草と雑草の違いと食べ方をご紹介しました。
毒や寄生虫には十分注意した上で正しく美味しく調理して素材の味を味わってみてください!
スーパーや八百屋さんで見かけたときに食べるのが安心です!
今回の記事がみなさまのご参考になったら嬉しいです。
Thank you!!
雑草が食べられるってホント?